突然ですが、イケメンアイドルの妹になることになりました!①
「誰か入ってる?蓮兄?」


その声は純大だった。


「あ、わたしが…。」

「え!ひ、ひまりちゃ…?ごめん。蓮兄かと思って!すぐ出る。」


慌てた純大はやっといつものトーンで
話してくれた。

それが何だか苦しくて、泣きそうになった。


「あ、待って。」

「え…。」


曇りガラスのドアごしに純大の影が見える。


「あの…私。」

「な…に。」


何を言おうとしているのだろう。
しかもこんな格好で…

なぜか、すぐにでも純大の顔が見たかった。


「行かないで…。」

「だけど…。」
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