突然ですが、イケメンアイドルの妹になることになりました!①
「…どうして杏奈さんに好きって言わなかったの?」


月明かりが有を照らしているように見えて
とても綺麗だと思った。


「大切…すぎて、壊したくなかったんだ。」


その頬に涙が流れたように見えた。


その気持ちは痛いほどよく分かった。


純大に対する私の気持ちと同じ。


「ひま…ごめん。」


有はそっとひまりの腕をひいて引き寄せた。


そんな有を放っておけなかった。

私を見つけてくれたのは有だから。
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