突然ですが、イケメンアイドルの妹になることになりました!①
「杏奈さん!」


スタジオの外のソファに座っていると
また及川さんが通りがかった。


「お疲れ様です。」

「今日はラッキーだな!こんなに何度も杏奈さんに会えるなんて。」


爽やかな笑顔にこっちまでつられて
微笑んでしまう。

悪い人じゃなさそうなんだけどな…。


「ずっと待っているのも疲れるでしょ。終わるまで、お茶でもいかがですか?」


その爽やかな笑顔とナチュラルな誘い方に
思わずうなづいてしまいそうになった。


でも有がああいうんだし、あんまり近づかないようにしよう。


「ありがとうございます。でも、用事を思い出したので、また今度、ぜひ…。」


話を切り上げようと立ちあがると
いきなり腕をつかまれた。


「あ、あの…。」

「杏奈さんってさ…木村君達と一緒に住んでるって本当なの?」
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