突然ですが、イケメンアイドルの妹になることになりました!①
なんかちょっと…こわい。


「は、離してください。」


及川さんはニコッと笑うとぱっと手を離した。


「ごめんね!ちょっと杏奈さんとお話したくて♪」


ちょっとおどけたように舌を出した感じは
やっぱり爽やかで悪い人には見えない。


さっき感じた怖さはなんだったんだろう。


「おーい、杏奈!終わったよー!」


その声に振り返ると純大が手を振っていた。


「あ、ジュンちゃん…!」


姿を見るだけで愛おしさが込み上げて、
自然と笑顔になってしまう。


変な顔してないかな…


「じゃあ、行きますね。ごめんなさい。」


及川さんに軽く挨拶をすると小走りで
純大の元へと向かった。
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