突然ですが、イケメンアイドルの妹になることになりました!①
「ありました!」


スタイリストの大塚さんから連絡があり、すぐにその場所に向かうと
そこには及川さんの姿があった。


「あ…。」

「杏奈さん。これ、もし良かったら木村君にどうでしょうか?サイズもちょうど良いんじゃないかな?」


及川さんから受け取った衣装はサイズもぴったりだし、有に似合いそうだった。


「ありがとうございます!助かりました。」


すぐに大塚さんに衣装を確認してもらい、楽屋に急いでもらった。


「及川さん…もっとサイズ大きいですよね?なぜ、あの衣装を?」


なんとなく気になってしまった。


「たまたまですよ。スタイリストさんが間違えて持ってきたのかもしれません。」


やっぱり爽やかだ。

でもこの笑顔が嘘だとしたら…。


有の言っていたことが気になってしまう。


「まさか衣装を…。」


さすがに獲ったとは聞けなかった。証拠もない。


「いえ、助かりました。ありがとうございました。」

「困ったことがあったらすぐ相談して。なんでも力になるから。」


その笑顔がなんとなく怖く感じ始めている自分がいた。
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