突然ですが、イケメンアイドルの妹になることになりました!①
暗闇に手を伸ばす。


「もっと近くに行ってもいい?」

「え、あ!ごめん。今はダメ…」


思いがけない返事に言葉を失って、のばしかけた手を引っ込めた。


どうして?
嫌な想像ばかりが心をどろどろにする。


「な、なんで…?いやになった?」


感情的になりたくないのに、自然と涙が込み上げてきてしまった。


「えっ!ちょっと待っ…」


パチ


純大はペンダントライトを一個つけた。

暗闇の中にオレンジ色の光が灯り、純大を照らした。


「な、泣いてるの?」


純大は慌てて、私の頬を撫でた。


「ど、どしたの?俺、、なんかしちゃった?」


もう何か恥ずかしい。
でもこの気持ちに正直でいたい。


「…なんで…なにもしてくれないの?」


言葉の意味に気づいたのか純大が驚いた顔を向けた。


「えっ、、してもいいの?」

「…だめなの?」

「なんか…ガツガツしてるの嫌われるかも思って…。」


なんとなく純大の言いたいことが伝わってきた気がして
心が落ち着いてきた。


「初めては大切にしたほうがいいって…ネットとかに書いてあったから…。」


どきん
どきん


この気持ちはただの渇望で
愛とか恋とかだけじゃないのかもしれない。


だけど
もっとあなたを知りたい…

もっとあなたに触れたい。
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