突然ですが、イケメンアイドルの妹になることになりました!①
「ひまりちゃんって言うんだね!僕は、純大(じゅんた)だよ!こっちは(れん)!」


さっきまでゲームをしていた男性は
屈託のない笑顔で、身を乗り出して自己紹介をしてくれた。

つぶらな瞳の中に
子犬のような可愛らしさがある。

肌きれい…。


「蓮です。よろしく。しかし、杏奈そっくりだな。」


有よりもさらに整った顔立ちの
蓮と名乗った男性が、じっと私を見つめた。


その視線に耐えられなくて、
なんとなく目を逸らしてしまう。


「でしょ。歩道橋で死のうとしてたから保護してきた。」


有はグラスにウイスキーか何かをつぎながら
冗談めいた口調で言った。


「…だから、死にたいわけじゃないし。」


ははっと笑った有は、そのグラスを口に運んだ。


「実はさ…ひまりに、蓮の妹になってほしいんだ。」
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