突然ですが、イケメンアイドルの妹になることになりました!①
「これ…」
必死で手に入れた帳簿も渡した。
「…絶対に逮捕しますから。君は家に帰りなさい。」
「でも…。」
「これ以上は危険だ。」
これ以上無茶をすれば、晴人も危険かもしれない。
結局、最初から私に出来ることなんてなかったのかもしれない。
名刺とお金を握らされて、私はいつの間にか泣いていた。
小池さんはそんな私をそっと引き寄せ、抱きしめた。
そのスーツからは煙草の香りがする。
有の香りとは全然違う。
「一人でよく頑張ったな。もう大丈夫だから。」
「う…小池さん…あいつを…逮捕して。。」
張り詰めていたものが溢れ、私は子供のように泣きじゃくった。