突然ですが、イケメンアイドルの妹になることになりました!①
「あ、ひまりちゃん。ここにいたんだ。」


ドアが開く音に顔をあげると
純大が洗面所に入ってきて、私の後ろに立った。

鏡越しに見てもやっぱりかなりの身長差がある。


「練習してたんだね。ひまりちゃんは頑張りやさんだね!」


純大は本当にまっすぐに感情をのせて話す。


裏表がないというか…


なんだか
褒められるとすごく嬉しかった。


こんなに純粋で明るいエネルギーを持つ人は、
私の周りにはいたことがない。


近くにいるとそのエネルギーが伝わってきて、
身体がぽかぽかしてくる気がした。


「ううん。お仕事だし…。私も拾ってもらったようなものだから、頑張りたいんだ。」


見ず知らずの私を信じて
迎え入れてくれた。


私もその分、杏奈さんになりきろう。
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