突然ですが、イケメンアイドルの妹になることになりました!①
「うん、えと…あの。お、お兄ちゃん、ごめんなさい…。ちょっと支度に手間取っちゃって。」


精一杯返したつもりだったが、
やっぱりなんだかぎこちなくなってしまった。


有が蓮兄の後ろで笑いをこらえているように見えたが
そこは気づかないふりをした。


「大丈夫だよ。落ち着いて。」


蓮兄優しく微笑むと
立ち上がって、私の頭をポンとなで、
きびすを返した。


「さ、レコーディングの続きを始めようか。
まず三人で合わすところから、やるか。」
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