突然ですが、イケメンアイドルの妹になることになりました!①
「ジュンちゃーん。そういう時はそっと抱きしめるでしょ。普通。」


有がちょっとからかうように
声をかけた。


「え。」


そうなの?

純大は私に問いかけるように
顔を覗き込んだ。


「…だ、大丈夫。ちょっとゴミが入っただけだから。」


誤魔化しきれない嘘。

こんなみんなの前で
泣くなんて最悪だ。


そう思えば思うほど、涙が止まらなくなった。

純大は私の頬を流れた涙を受け止めるように
色気なくボフッと胸に引き寄せた。


「…泣けばいいじゃん。」


そのTシャツは、赤ちゃんみたいな
おひさまみたいないい匂いがした。
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