蜜溺愛婚 ~冷徹御曹司は努力家妻を溺愛せずにはいられない~
思わず柚瑠木さんをジッと見つめてしまった私、だけど彼はすぐにそっぽ向いてしまって……でもそれはきっと、冷静を装えなかった彼の分かりやすい照れ隠し。
……可愛いのは貴方の方ですよ、柚瑠木さん。でも今そんな事を口に出しては、彼が拗ねてしまうかもしれないですから。
「貴方にそう言ってもらえて嬉しいです。柚瑠木さんもいつも素敵ですよ。」
本当に柚瑠木さんはいつもカッコイイんです。仕事に行くときのピシッとしたスーツ姿は凛々しくて、プライベートな時間のラフな格好だと大人の色気があって。
そんな姿の柚瑠木さんに私はいつも胸をときめかせています。
「いつも……じゃ分かりません。月菜さんはどんな時の僕が一番好きですか?」
「ええ?どんな時、ですか?」
詳しく知りたがる柚瑠木さんに狼狽える私。だって……柚瑠木さんは本当にいつだって素敵なんです、それを選ばなければいけないなんて。
仕事の姿を見たことは無いけれど、スーツ姿も素敵。家にいる時でも彼はだらしない格好なんてしません、いつもオシャレです。それに……こうして私に迫ってくる柚瑠木さんは、大人の男性の魅力で溢れています。
「どれです、月菜さん。」
「選べ……ないです。どんな時の柚瑠木さんにも、私の胸はドキドキしているので。」
柚瑠木さんがそんな風に近くに顔を寄せるから、また私の心臓の音が早くなるんです。
柚瑠木さんの言葉や行動一つでも、こんなに高鳴るこの胸を貴方に知って欲しいくらいなんです。