蜜溺愛婚 ~冷徹御曹司は努力家妻を溺愛せずにはいられない~
だけどこちらの息も整わぬうちに柚瑠木さんの指が移動し、そのまま私の奥へと侵入してきます。私はその違和感に思わず顔を歪めてしまいます。
「痛かったですか?」
心配そうなその声音に私はふるふると首を振ってみせました。こんなに優しくしてもらえて、痛みなんてほとんど感じなかったのです。
ゆっくり彼が指を動かして抜き差しすれば、身体の奥がまた先程と同じように熱を帯びてくるのが分かります。
「……そのまま、力を抜いていてくださいね」
「……え? あ、ああっ……!」
先程まで受け入れていた彼の指とはまるで違う、柚瑠木さん自身の質量に私は驚き無意識に後ろへと下がろうとしたんです。だけど両手で私の腰を掴むと、彼は少し強引に私の奥へと入り込んできたのです。
「……っ。月菜さん、大丈夫だから僕を信じて?」
「むり、です……ぬいて、ゆるぎさっ……んっ!」
そんなお願いがどれだけ彼にとって辛いものかを知らなかった私。柚瑠木さんは困ったような顔をして私を見つめて「ごめん」と呟きました。
「……え?」
聞き返した瞬間、柚瑠木さんに唇を塞がれどうして彼が謝ったのか分からないまま。すぐに口付けは深くなり、彼の舌に私の口内が貪られていきます。
私は必死で柚瑠木さんの首に腕を回してそれに応えようとしたんです。唾液が零れ柚瑠木さんの熱で頭がぼうっとして来た時に下半身に衝撃が走りました。
「あああっ……!」
「……っ」