蜜溺愛婚 ~冷徹御曹司は努力家妻を溺愛せずにはいられない~
私がどれだけ柚瑠木さんの言動に一喜一憂してるのかも、もしかして彼には伝わっていないのでしょうか?
それとも柚瑠木さんは、そこまで私には興味がないという事なのかもしれません。ならば私の事も少しくらい気にして欲しい……そんな風に欲張っていいですか?
「本当に柚瑠木さんは、私が貴方を男性として意識していないと思っているのですか……?」
本当にどうでもいいと思っている相手ならば、夫だからと言ってここまで一生懸命にはならないと思うんです。けれど私はどうしても柚瑠木さんの力になりたい、貴方からの信頼を得たいんです。
「……月菜さんは、意外と男を振り回すタイプなんですね。」
「私が、ですか?今までそんな事言われた事ありませんけれど。」
私は何か柚瑠木さんを振り回すようなことをしたんでしょうか?いつも私が柚瑠木さんに振り回されているんだと感じていましたが。
「月菜さんは、とても無防備なのに時々すごく大胆になる……危なっかしくて放っておけなくなりそうです。」
無防備……さっき言われた危機感を持てという事なんでしょうか?
それにしても私はそんな大胆な行動なんて柚瑠木さんの前ではしていないと思うのですけれど。