蜜溺愛婚 ~冷徹御曹司は努力家妻を溺愛せずにはいられない~
「もしかして……あの事件の後、月菜さんと柚瑠木さんの関係になにか変化があったりしたのかしら?」
聖壱さんと瑠瑠木さんが玄関から出てすぐに、香津美さんは私に微笑みながらそう聞いてこられました。なぜそのことが香津美さんに分かったのでしょうか?私達がこうして会うのは二度目だというのに。
「どうして、香津美さんがそれを……?え、まさか柚瑠木さんがなにか……?」
いいえ、柚瑠木さんに性格からしてそんな事を簡単に言うとは思えません。
「やっぱり、そうなのね!分かったわ。ゆっくり月菜さんの話も聞きたいし、お茶を入れてくるから少し待っていてちょうだい。」
もしかして、香津美さんは凄く勘の良い女性なのでしょうか?彼女から見たら、私と柚瑠木さんの雰囲気が前と違って見えたのかもしれません。
「はい、柚瑠木さんから月菜さんはミルクティーが好きだと聞いたからね。」
私の前に置かれた綺麗なベリーのタルトとミルクティー、どちらも確かに私の好物なのですが……
「あの、私はそんな事を柚瑠木さんに話したことは無かったと思うんですけど?」
「え?じゃあミルクティー嫌いだった?」
慌てた様子の香津美さん。すみません誤解させてしまって、ただ私が知りたかったのは……