甘溺愛婚 ~性悪お嬢様は契約婚で俺様御曹司に溺愛される~
「この後、少しだけ親父と会う約束をしているんだ。」
レジデンスに帰るのだと思っていたけれど、そう言われたので聖壱さんと二人テナント内にある和喫茶へ。店内に入ってみると、お義父さんはすでに奥の席に座っていた。
「昨日は二人ともご苦労だったね、香津美さんも調子良さそうで良かった。」
「ああ、そんな事よりも親父は大丈夫だったのか?眞二叔父さんたちはこれからどうなる……?」
そう事件があったのはまだ昨日の事で……もしかしたらお義父さん達は、あれから警察で事情聴取を受けたのかもしれなかったのだわ。
「ふむ、証拠があるとはいえ眞二たちが素直に罪を認めるかは分からないかな。多分お前達にもこれから先も迷惑をかけることになるだろうが……」
確かに、そんな簡単に罪を認めるような人たちには見えなかったわ。まだ全部終わったわけじゃないのよね。
「べつに構わないぜ、乗り掛かった舟だ。この際SAYAMAカンパニーの膿はすべて出し切るつもりでやって行こうぜ。」
「頼りにしてるよ、聖壱。」
SAYAMAカンパニーを愛する気持ちは社長と同じなのね。遠くない未来……この会社を継ぐときの為こうして色んなことをやっているのでしょうね。