甘溺愛婚 ~性悪お嬢様は契約婚で俺様御曹司に溺愛される~
「は?……何だって、俺の耳がおかしくなったのか?香津美、もう一回言ってみろ。」
寝室のベッドの上、私達は二人揃って正座をしている。
さあ、今から寝るぞ。という所で私から「大事な話をさせて欲しい」と聖壱さんにお願いしたのだ。
「はい、ですから聖壱さんの【夜のお相手】は他の女性に任せます!」
「は!?俺たちは結婚したんだぞ?これからはお前が妻なんだから、諦めて抱かれろよ!」
やっぱり聖壱さんと私の中の契約の話にはズレがあったようで。
私は契約婚だし子作りについて書いて無かったからセックスは無いものだと思っていたのだけど、聖壱さんはそう思っていなかったらしい。
「私達、契約婚よね?5年後には離婚するのに、子作りは必要ないでしょ?」
「何を言ってるんだ、契約とはいえ結婚したんだぞ?俺には香津美を抱く権利がある!」
私達は二人とも自分の意見を全く譲ろうとせず、話し合いはどんどんヒートアップしていく。
「抱きたいだけなら他の女性でもいいでしょ、私は貴方が浮気してもこれっぽっちも気にしないから!」
「少しくらい気にしろ、だいたい新婚なのに浮気なんてホイホイ出来る訳ないだろ!俺だって抱ければ誰でもいいわけじゃない。」
誰でもいいわけじゃないの?私なんて一度会っただけで決めた仮初の妻でしょう?