あの日々は、一生のタカラモノ。

通学時間がかかればかかるほど、家を出る時間には差が出る。


その差が少しだけ恨めしく思った。


だけどそれだけではない。


私は音楽科。碧は工業科。


根本から目指している夢が2人ともあったし、私はそれを覆して恋愛をしたくない。


そもそも私がもし、もしも彼と同じ高校にいたとしても話すことはないだろう。
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