彼氏君と秘密
以上が、殿下が私と付き合いたい動機。
私だって付き合えたら嬉しいけど、殿下は私のこと好きってわけじゃないんだ。
「ね、宮坂。付き合ってよ。」
殿下のとどめ。
笑顔で私を見つめながらこの台詞。
私が首を横に振れるわけがなかった。
「……はい。」
からかいでもいい。
馬鹿にされててもいい。
もしかしたら好きになってもらえるかもしれないし。
でも私が頷いた一番の理由は、やっぱり殿下が好きだからだ。