彼氏君と秘密
この高校のゴミ捨て場は裏庭にある。
そして私の教室は三階。
ごみを捨てるためには階段を二つ降りた上に、校舎を回って行かなければいけない。
「あ〜あ。」
やっとたどり着いたゴミ捨て場。
自然とため息も出てくるものだ。
「あっ!!」
私は自分のため息に気付き、慌てて空気をすった。
逃がしそうになった幸せをまた取り込むために。
「くくっ。」
裏庭と面した家庭科室の窓。
笑い声のしたほうを見やると、そこには殿下がいた。