絶対様
あたしは誰もいない廊下へ視線を向けた。
廊下の両端には怪談があり、それを見た瞬間あたしは苦い思い出をよみがえらせていた。
あの時、2年にあがってすぐの頃、あたしと美緒は先生に他もまれてプリントを教室まで運んでいた。
美緒とあたしは中学時代からの友達で、高校に入学してからもずっと一緒にいた。
2人で半分ずつプリントを持って、2年A組の教室へ向かう。
簡単な仕事だったけれど、階段の途中で勢いよく駆け下りてくる男子生徒が美緒にぶつかってきたのだ。
男子生徒は一瞬立ち止まって振り向いたけれど、なにもせずに走り去ってしまった。
美緒が持っていたプリントは階段に散乱していたから、あたしは「なにあいつ」と、文句を言いながら拾い集めたのだ。
その時、どうやら1枚だけプリントを拾い忘れてしまっていたようなのだ。
教室に戻ってプリントを配っていると、咲が「あたしの分がないんだけど」と、言い出した。
それなら先生にもう1度印刷をしてもらえばいい。
そう思ったのだが、なにを思ったのか咲はあたしと美緒がプリントを隠したといい始めたのだ。
廊下の両端には怪談があり、それを見た瞬間あたしは苦い思い出をよみがえらせていた。
あの時、2年にあがってすぐの頃、あたしと美緒は先生に他もまれてプリントを教室まで運んでいた。
美緒とあたしは中学時代からの友達で、高校に入学してからもずっと一緒にいた。
2人で半分ずつプリントを持って、2年A組の教室へ向かう。
簡単な仕事だったけれど、階段の途中で勢いよく駆け下りてくる男子生徒が美緒にぶつかってきたのだ。
男子生徒は一瞬立ち止まって振り向いたけれど、なにもせずに走り去ってしまった。
美緒が持っていたプリントは階段に散乱していたから、あたしは「なにあいつ」と、文句を言いながら拾い集めたのだ。
その時、どうやら1枚だけプリントを拾い忘れてしまっていたようなのだ。
教室に戻ってプリントを配っていると、咲が「あたしの分がないんだけど」と、言い出した。
それなら先生にもう1度印刷をしてもらえばいい。
そう思ったのだが、なにを思ったのか咲はあたしと美緒がプリントを隠したといい始めたのだ。