絶対様
「それなら真里菜が食べていいよ」
咲に言われて真里菜がゴクリと唾を飲み込んだ。
あたしがいるから冷静になろうとしているようだけれど、その視線はあたしの前に置かれていたチーズケーキに向いていた。
「ど、どうぞ」
そっと真里菜のほうへ差し出すと、真里菜はすぐにそれを引き寄せた。
光はさっきからテーブルの上に手鏡を取り出していて、運ばれてきた野菜スムージーには興味がなさそうだ。
そんな光の頬には右と左にひとつずつのニキビができていた。
ストレスが原因なのか、それとも肌が弱いのか知らないが、光は本当にニキビができやすいみたいだ。
ニキビ痕もあちこちに残っていて、それも気にしているのがわかった。
「ナナ。今日はどこに行こうとしてたの?」
咲に聞かれてあたしはビクリと体をはねさせた。
真里菜と光もこちらへ視線を向ける。
「ちょ、ちょっと、買い物を頼まれたの」
「ふぅん? 電車に乗って行かないと手に入らないの?」
更に聞かれて口ごもる。
いくら田舎と行っても駅前まで行けば大抵のものは手に入る。
そんな中で電車に乗らないといけない理由はどこにもなかった。
あたしは黙り込んで背中に汗が流れていくのを感じていた。
咲に言われて真里菜がゴクリと唾を飲み込んだ。
あたしがいるから冷静になろうとしているようだけれど、その視線はあたしの前に置かれていたチーズケーキに向いていた。
「ど、どうぞ」
そっと真里菜のほうへ差し出すと、真里菜はすぐにそれを引き寄せた。
光はさっきからテーブルの上に手鏡を取り出していて、運ばれてきた野菜スムージーには興味がなさそうだ。
そんな光の頬には右と左にひとつずつのニキビができていた。
ストレスが原因なのか、それとも肌が弱いのか知らないが、光は本当にニキビができやすいみたいだ。
ニキビ痕もあちこちに残っていて、それも気にしているのがわかった。
「ナナ。今日はどこに行こうとしてたの?」
咲に聞かれてあたしはビクリと体をはねさせた。
真里菜と光もこちらへ視線を向ける。
「ちょ、ちょっと、買い物を頼まれたの」
「ふぅん? 電車に乗って行かないと手に入らないの?」
更に聞かれて口ごもる。
いくら田舎と行っても駅前まで行けば大抵のものは手に入る。
そんな中で電車に乗らないといけない理由はどこにもなかった。
あたしは黙り込んで背中に汗が流れていくのを感じていた。