絶対様
廃墟
結局、あたしは3人から逃げることができず、夕方5時近くになると廃墟の中に足を踏み入れていた。
廃墟の中は窓が割られたり和室のふすまが破られていたりするけれど、若者の出入りがあるためホコリは少なかった。
あたしたち4人は壊されたままの玄関から中に入り、リビングへと向かった。
そこはリビングダイニングになっていて全部で20畳ほどの広さがある。
大きな食器棚やダイニングテーブルは置かれたままになっていて、そこにはマジックやスプレーでラクガキをされている。
「こ、こんなところでなにをするの?」
質問する自分の声が情けないくらいに震えた。
今すぐ逃げ出してしまいたいのに、あたしの手首はしっかりと真里菜に掴まれたままだった。
「面白いこと」
部屋の中央にいた咲が振り向いて言った。
その表情は獲物を見つけたハイエナのようだった。
あたしはゴクリと唾を飲み込んで廃墟の中を確認した。
廃墟の中は窓が割られたり和室のふすまが破られていたりするけれど、若者の出入りがあるためホコリは少なかった。
あたしたち4人は壊されたままの玄関から中に入り、リビングへと向かった。
そこはリビングダイニングになっていて全部で20畳ほどの広さがある。
大きな食器棚やダイニングテーブルは置かれたままになっていて、そこにはマジックやスプレーでラクガキをされている。
「こ、こんなところでなにをするの?」
質問する自分の声が情けないくらいに震えた。
今すぐ逃げ出してしまいたいのに、あたしの手首はしっかりと真里菜に掴まれたままだった。
「面白いこと」
部屋の中央にいた咲が振り向いて言った。
その表情は獲物を見つけたハイエナのようだった。
あたしはゴクリと唾を飲み込んで廃墟の中を確認した。