絶対様
☆☆☆
学校を出たあたしはコンビニに立ち寄って水を一本購入した。
それから廃墟へと向かう。
薄暗いその家は相変わらず気味が悪くて、入った瞬間身震いをした。
「美緒。お水持ってきたよ」
美緒は昨日と同じ場所に座り込んでいた。
美緒の前に座ってコンビニで買ってきた水を開封する。
「最近おかしいなことが立て続けに起こってるんだけど、美緒は関係ないよね?」
返事はないとわかっていながら質問をした。
美緒は灰色の目を泳がせるばかりだ。
あたしは小さくため息を吐き出して、美緒の口にペットボトルと近づけた。
少し上を向かせ、薄く開いた唇から水を流しいれる。
すぐに吐き出されるかと思った次の瞬間。
ゴクリ。
と、水を飲む音が聞こえてきてあたしは目を見開いた。
今、水を飲んだ?
慌ててペットボトルを脇において美緒の顔を確認する。
すると、灰色のだった目に輝きが戻り、黒目が出現するのを見た。
あたしは唖然として美緒を見つめる。
「ありがとう。ちゃんと聞こえてたよ」
それは間違いなく美緒の声だった。
少しかすれていたけれど、乾燥した唇が動いたのだ。
学校を出たあたしはコンビニに立ち寄って水を一本購入した。
それから廃墟へと向かう。
薄暗いその家は相変わらず気味が悪くて、入った瞬間身震いをした。
「美緒。お水持ってきたよ」
美緒は昨日と同じ場所に座り込んでいた。
美緒の前に座ってコンビニで買ってきた水を開封する。
「最近おかしいなことが立て続けに起こってるんだけど、美緒は関係ないよね?」
返事はないとわかっていながら質問をした。
美緒は灰色の目を泳がせるばかりだ。
あたしは小さくため息を吐き出して、美緒の口にペットボトルと近づけた。
少し上を向かせ、薄く開いた唇から水を流しいれる。
すぐに吐き出されるかと思った次の瞬間。
ゴクリ。
と、水を飲む音が聞こえてきてあたしは目を見開いた。
今、水を飲んだ?
慌ててペットボトルを脇において美緒の顔を確認する。
すると、灰色のだった目に輝きが戻り、黒目が出現するのを見た。
あたしは唖然として美緒を見つめる。
「ありがとう。ちゃんと聞こえてたよ」
それは間違いなく美緒の声だった。
少しかすれていたけれど、乾燥した唇が動いたのだ。