絶対様
「美緒!?」


あたしは自分の体が震えるのを感じた。


美緒が反応した。


生き返ったんだ!!


思わず美緒の体をきつく抱きしめた。


途端に腐敗臭が鼻腔を刺激する。


でもそんなの気にならなかった。


美緒が動いている!


生き返ったんだ!!


「水をお供えしてもらえると、少しだけ出てくることができるの」


そう言われてあたしは美緒から身を離した。


気がついたら泣いていたようで、視界がボヤけている。


「出てくるって?」


「あたしが出てこられるの」


「どういうこと?」


美緒の言っていることの意味がわからなくて、首を傾げる。
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