絶対様
☆☆☆

ありえない。


美緒が死んだなんて、そんなことありえない。


どうにか自宅に戻ってきたあたしは自分のベッドの中で、頭まで布団にかぶさっていた。


どうやってベッドに入ったのか全然覚えていない。


ただ目の真に広がっているのは燃え盛る廃墟の映像ばかりだ。


「美緒、美緒」


ぶつぶつと呟き、布団の中でスマホを操作する。


さっきから美緒にメッセージを送っているのに返事はない。


既読すらつかない状態だ。


どうして?


ねぇ、どうして美緒からの返事がないの?
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