恋愛アレルギー
☆☆☆

あたしの恋はあっけなく終わってしまった。


それを咲子にどう伝えようか悩んだ挙句、公園でのできごとをそのまま伝えることにした。


「なにそれ、研司のやつ許せない!!」


ひと気のない渡り廊下で、時々涙を浮かべながら説明した後、咲子は目を吊り上げて起こり始めた。


「うん。でも研司が言っていることもわかるよ」


「あたしが成敗してきてあげる!」


あたしの言葉をさえぎるようにして叫び、大またで歩き出す咲子。


あたしは慌てて涙をぬぐってその後を追いかけた。


「せ、成敗ってなにする気? 研司は嘘はついてないんだよ?」


「嘘をついてなけば何をしてもいいって言うの?」


「それは違うけど、でも……」


「終わったことを持ち出して、愛美の大事な告白シーンを奪うなんて許せないじゃん!」


必死に咲子を止めたけれど止まらず、あっという間にC組の前に来ていた。
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