恋愛アレルギー
咲子はニヤついた笑みを浮かべている。


騙された!


簡単に誘導尋問されたあたしは「だ、だからって好きとかじゃないし!」と、慌てて付け加えた。


「そっかぁ。でもいいんじゃない? 中学生になったら彼氏ほしいって子も沢山いるしさ」


そう言われて、昨日の入学式を思い出した。


3人組のように目立つタイプの子じゃなくても、みんな恋愛に興味津々みたいだった。


そしてそんな女の子たちにとって船見くんは憧れの存在で間違いないんだ。


「ライバルは多そうだけど、頑張ってね。あたしはいつでも愛美の味方だから」


咲子に言われて思わずうなづいてしまい、そして慌てて「好きじゃないってば!」


と、否定したのだった。
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