恋愛アレルギー
そんな声がして視線を向けると、同じクラスの男子が3人近づいてきたところだった。


「一緒に教室まで行こうぜ」


「うん。あ、日下部さんなにか言おうとしてた?」


「う、ううん。なんでもないよ」


あたしは早口にそう言うと、慌ててその場を離れた。


みんなの邪魔をしちゃいけない。


それに、あたしはそもそも恋をしちゃいけない体質なんだった。


船見くんへの気持ちが大きくなりすぎてしまって、そんなことすら忘れてしまっていた。


あたしは早足でB組へ向かいながら、軽く笑みを漏らした。


あたしひとりで浮かれちゃった、なにしてんだろ。


そう思うと、少しだけ胸の奥が痛んだのだった。
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