恋愛アレルギー
☆☆☆

「今日はクラス委員の飯田くんが休みだから、図書委員さんと美化委員さんもお手伝いをしてください」


朝のホームルーム。


あたしはぼんやりと船見くんのことを見つめていた。


席に座って先生の話を聞いているだけなのに、その整った横顔はとても絵になる。


窓から差し込んだ光がツヤツヤの髪に反射して、天使の輪を作っている。


本当に綺麗。


こうして眺めているだけなら問題ないと思っていると、いつの間にかホームルームは終わっていた。


「じゃあ、日下部さんよろしくね」


教室を出るときに先生に言われて、あたしは「えっ」と首をかしげる。


そして、たしか飯田くんが休みながら手伝ってほしいと言っていたことを思い出した。


「はい、わかりました」


美化委員は咲子だし、２人でクラス委員のサポートをすればいいみたいだ。


だからあたしは素直にうなづいたのだった。
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