恋愛アレルギー
みんながB組に入り、担任の先生から自己紹介をしてもらい、真新しい教科書をもらう。


この流れは中学生になっても変わらないみたいだ。


あたしはどんどん増えていく教科書を学生カバンにつめていく。


こんなに一気に持って帰らせようとするのを、どうしてやめないんだろう。


ズッシリと重たいカバンを持ってげんなりしてしまう。


しかし、先生はそんなこと意に介さず、次の説明にうつってしまう。


「では、次は学生生活を送る上での委員会活動について説明します」


この学校では図書委員、美化委員、クラス委員など、各クラスから1人ずつ選出する委員が5つほどあり、それは新学期が始まることに決めなおすことになるらしい。


1年間でクラスの半分が委員会活動に参加することになる。


そう考えると別に怖くはないけれど、まずは5人だけ選出するというところで抵抗感があった。


「まずは図書委員に立候補する人はいませんか?」


先生の質問に手を上げる生徒はひとりもいない。
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