恋愛アレルギー
そしてまた笑い声があふれ出す。


あたしはきつく下唇をかみ締めた。


正直この3人に抵抗するのは怖い。


この先どんな風にイジられるのか想像してしまう。


でも……咲子のことまでバカにされた気がして黙ってはいられなかった。


「なによ、言いたいことがあるなら言えば?」


ジリジリと近づいてくる3人。


だけどあたしはもう逃げなかった。


「そ、そんなことばかり言ってるから、嫌われるんだよ!」


自分のものとは思えないくらい大きな声でそう言っていた。


3人は驚いた表情をあたしへ向けている。


一瞬、自分がなにを言ったのかわからなかった。


だけどすぐに理解して、3人の横を通り抜けて自宅へと向かったのだった。
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