恋愛アレルギー
今日は髪の毛はポニーテールにして白いリボンでとめた。


買った服との愛称もよくて、全体的にさわやかな印象だ。


「あら、可愛い格好でどこに行くの?」


玄関まで出てきたときに洗濯物カゴを持った母親と鉢合わせしてしまった。


あたしは顔がカッと熱くなるのを感じてうつむいた。


友達が相手から恋愛相談ができるけれど、両親に知られることは恥ずかしい。


「顔真っ赤にしちゃって。好きな人とデート?」


母親は嬉しそうな顔で聞いてくる。


あたしは「ち、違うよ」とぶっきらぼうに返事をして、逃げるように家を出たのだった。
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