恋愛アレルギー
その人は真っ直ぐに先生を見つめて言う。
「その、日下部さんだっけ? 困ってるじゃん」
「別に困ってなんかないでしょ。本が好きなんだから」
3人組は聞く耳を持たない。
「はいはい、みんな席に座って。船見くんも」
船見くんと呼ばれた彼はしぶしぶ席に座った。
その表情は険しくて、今の状況を納得できていないのがわかった。
「それじゃ他のみんなからの推薦を聞きます。他にはいませんか?」
先生の問いかけに返事をする生徒はいなかった。
すでに3票も入っているあたしがいるから、わざわざ推薦をする必要はないからだ。
「じゃあ、日下部さん。本が好きっていうのは本当?」
突然の先生からの問いかけにあたしは咄嗟に「はい」と返事をしてしまっていた。
いいえと嘘をつけばよかったのに、結局これが決定打になってしまった。
「それなら、図書委員は日下部さんでいいですね?」
そんな質問に否定する生徒なんているはずがない。
「問題ありませぇん!」
「賛成!」
3人組の笑い声が教室後方から聞こえてきて、あたしはまたうつむいてしまったのだった。
「その、日下部さんだっけ? 困ってるじゃん」
「別に困ってなんかないでしょ。本が好きなんだから」
3人組は聞く耳を持たない。
「はいはい、みんな席に座って。船見くんも」
船見くんと呼ばれた彼はしぶしぶ席に座った。
その表情は険しくて、今の状況を納得できていないのがわかった。
「それじゃ他のみんなからの推薦を聞きます。他にはいませんか?」
先生の問いかけに返事をする生徒はいなかった。
すでに3票も入っているあたしがいるから、わざわざ推薦をする必要はないからだ。
「じゃあ、日下部さん。本が好きっていうのは本当?」
突然の先生からの問いかけにあたしは咄嗟に「はい」と返事をしてしまっていた。
いいえと嘘をつけばよかったのに、結局これが決定打になってしまった。
「それなら、図書委員は日下部さんでいいですね?」
そんな質問に否定する生徒なんているはずがない。
「問題ありませぇん!」
「賛成!」
3人組の笑い声が教室後方から聞こえてきて、あたしはまたうつむいてしまったのだった。