恋愛アレルギー
「そんなことできるわけないじゃん！」


「どうして？」


「どうしてって……」


そんなの緊張するし、誘う勇気なんてないし。


あの３人組の女子生徒だって黙っていないかもしれない。


次から次へと思いつくのはできない理由ばかりだ。


「じゃあ、告白するときだけ船見くんを呼び出すの？」


「そ、そうだね」


あたしはうなづいた。


「それもいいと思うけど、でも、そんなことしたら周りにはバレバレだよ？」


「え！？」


「当然でしょう？　呼び出して告白なんてベタなことしたらあっという間に広まるに決まってるじゃん」


そんなこともわからないの？


と、咲子は呆れ顔だ。


「で、でも、それじゃどうすればいいの？」


「だから、今から一緒に帰るようにしておけばいいんだよ。ずっと一緒にいるなら気にされなくなるから」


「そうかな……」


あたしはチラリと教室後方へ視線を向けた。


３人組は相変わらず騒がしい。
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