ドライブスルー彼氏
「あ、明久くんに失礼じゃん」


「告白されたわけでもないのに?」


そう言われたらそうだけど、でもやっぱり常識的にどうかと思う。


1人の男の子とデートしながら、他の人ともデートするなんて、あたしには考えられないことだった。


「ま、ドライブスルー彼氏に通っていれば運命的な出会いもあるかもしれないし、よく考えたらいいと思うよ?」


運命的な出会いって、もしかして自分たちのことを言っているのだろうか。


パネルで見て一目ぼれをして、1度のデートで交際を決めてしまった琴葉。


運命的といえばそうなのかもしれないけれど、なんだか違う気もする。


またモヤモヤとした気分になったとき、ホームルーム開始を知らせるチャイムがなり始めたのだった。
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