ドライブスルー彼氏
行きかう生徒たちが何事かとこちらを見ていることで、ようやく我に返った。
「な、なに言ってるの?」
慌てて後輩の肩を掴み、顔を上げさせる。
その顔は涙が浮かんできていた。
「なにかの勘違いじゃない? だって、あたしは女で――」
「関係ないです!」
後輩の一言に絶句してしまった。
その目は潤んでいるものの、すごく真剣だったから。
「性別なんて関係ないです!」
そう言われるとは思っていなかった。
返事に困ってなにも言えずにいると、その後輩はあたしに手紙を押し付けるようにして走って帰ってしまった。
手紙を確認してみると、相手の名前はトオコちゃんというのだとわかった。
あたしはしばらくその場に立ち尽くしていたが、約束時間が迫っていることに気がついて慌てて駆け出したのだった。
「な、なに言ってるの?」
慌てて後輩の肩を掴み、顔を上げさせる。
その顔は涙が浮かんできていた。
「なにかの勘違いじゃない? だって、あたしは女で――」
「関係ないです!」
後輩の一言に絶句してしまった。
その目は潤んでいるものの、すごく真剣だったから。
「性別なんて関係ないです!」
そう言われるとは思っていなかった。
返事に困ってなにも言えずにいると、その後輩はあたしに手紙を押し付けるようにして走って帰ってしまった。
手紙を確認してみると、相手の名前はトオコちゃんというのだとわかった。
あたしはしばらくその場に立ち尽くしていたが、約束時間が迫っていることに気がついて慌てて駆け出したのだった。