ドライブスルー彼氏
ドライブスルー彼氏なんて怪しいものに行くとは、到底思ってもいなかった。


「使用料は1回500円だから、ためしに里奈も行ってみたらいいよ」


「そんなに安いの!?」


あたしは目を見開いた。


ドライブスルーといっても、出会い系は出会い系だ。


そんなに格安で利用できるなんて思っていなかった。


「うん。小屋を設置する場所代と、電気代だけで成り立ってるからね」


なるほど。


聞きたいことはまだ沢山あったけれど、ホームルームの開始を告げるチャイムが鳴り始めてしまった。


「後でもっとよく聞かせてね」


あたしは琴葉にそう言ったのだった。
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