SNSストーカー
2人は目を見交わせ、心はニマニマと笑っている。


裕也のスマホの壁紙は有名アイドルの写真になっているのだ。


「そっか、裕也君はXYZの飯田ちゃんが好きなのかぁ」


心が裕也を見てニヤついた笑みを見せて言う。


彩はクールに「ま、悪くない趣味だと思うけど?」と、興味さなそう。


「そ、そんなんじゃねーしっ!」


裕也は顔を真っ赤にして、逃げ出してしまったのだった。


その後ろ姿を見て笑うあたし。


「ねぇ夏美、あんた本当に気がついてないの?」


彩に聞かれてあたしは笑顔を引っ込めた。


「なにに?」


「ダメダメ、夏美は鈍感だから」


心は左右に首を振った。


「だから、なんのこと?」


どうやらわかっていないのはあたしだけのようで、1人で2人を交互に見つめる。


「ま、いつか気がつくんじゃないの?」


「いつになるのかしらね」


2人の会話に全くついていけず、あたしはキョトンとするしかなかったのだった。
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