SNSストーカー
親が子供を危険から遠ざけるのは当然のことだ。


だけど、ずっと仲良くしていた心のお母さんにそんな風に言われるのは、やっぱり胸が痛い。


犯人の男が捕まっていないというのも、大きな問題になっているようだった。


一番安心できないのはあたし自身だ。


一応両親に事件に関して連絡をしたものの、すぐに帰ってくることができなくて、昨日も裕也に泊まってもらったのだ。


今日の昼には帰ってくる予定だけれど、それまで一人でいるのかと思うと気が重くなる。


「今日も休むんだろ?」


裕也に聞かれてあたしはうなづいた。


事件のことは知れ渡っているだろうし、とても学校に行くような気分じゃなかった。


行っても心も彩もいないし。


「じゃ、俺も今日もさぼるか」


「裕也も?」


「あぁ。せめて両親が帰ってくる昼間ではここにいるよ。それで安心だろ?」


正直裕也が一緒にいてくれるとすごく心強い。


だけど、そんなに甘えていいのだろうかと不安になってしまう。


「そんな顔すんなって。俺なら大丈夫だから」


不安は顔に現れていたようで、裕也はあたしの頭をポンッとなでた。


「ごめんね、迷惑かけてばっかりで……」
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