SNSストーカー
そんな中、俺のエンピツを拾ってくれた子がいたんだ。
その子はクラス委員で小学生向けのボランティア活動なども積極的に参加するタイプの子だった。
困っている人を見るとほっておけないというのが、彼女の口癖だったと思う。
『はい、エンピツ』
俺の持ち物を汚いと言わずに拾ってくれたのは、彼女が初めてだった。
俺は驚いて硬直してしまったが、彼女は小首をかしげて俺の机の上にエンピツを置いてくれた。
『あ、ありがとう』
ようやく礼を言ったときにはすでに、彼女は友人との会話に戻ってしまっていた。
学校に来ていてこんなに暖かな気分になったのは初めての経験だった。
エンピツを拾ってもらう。
そんな当たり前な出来事が、俺にとっては忘れられないことになった。
その日から俺はずっと彼女を見つめていた。
少しでも会話がしたくて、わざと彼女の前にエンピツを落としたりもした。
すると彼女は必ず拾ってくれて『はい』と、差し出してくれるのだ。
たったそれだけのやり取りでも、彼女の俺への気持ちが伝わってきた。
その子はクラス委員で小学生向けのボランティア活動なども積極的に参加するタイプの子だった。
困っている人を見るとほっておけないというのが、彼女の口癖だったと思う。
『はい、エンピツ』
俺の持ち物を汚いと言わずに拾ってくれたのは、彼女が初めてだった。
俺は驚いて硬直してしまったが、彼女は小首をかしげて俺の机の上にエンピツを置いてくれた。
『あ、ありがとう』
ようやく礼を言ったときにはすでに、彼女は友人との会話に戻ってしまっていた。
学校に来ていてこんなに暖かな気分になったのは初めての経験だった。
エンピツを拾ってもらう。
そんな当たり前な出来事が、俺にとっては忘れられないことになった。
その日から俺はずっと彼女を見つめていた。
少しでも会話がしたくて、わざと彼女の前にエンピツを落としたりもした。
すると彼女は必ず拾ってくれて『はい』と、差し出してくれるのだ。
たったそれだけのやり取りでも、彼女の俺への気持ちが伝わってきた。