SNSストーカー
2日ほど前から彩のお母さんも風邪をひいたようで、その日から彩のお弁当はコンビニのおにぎりに変わっていた。
「仕方ない! あたし特性のから揚げを別けてあげよう!」
あたしは自分のお弁当箱の中にもう一個残っていたから揚げを彩に差し出した。
「え、いいよ別に。それ、楽しみにしてたんだろ?」
後から来た割にちゃんと話を聞いていたようだ。
一瞬返事に困ったが、そこは笑顔で乗り切る。
「大丈夫大丈夫! ほら、遠慮せずに!」
少し行儀が悪いけれど端で掴んだから揚げをそのまま彩の口に入れた。
「おいしい」
「でしょ? あたし特性の和風タレをからめてあるからね」
両親が定食屋を営んでいるので、料理の腕にはちょっとした自信がある。
仕事が忙しい両親のために、お弁当も自分で作って持ってきているのだ。
「2人とも、写真撮ろうよ!」
不意に心がスマホと自撮り棒をカバンから取り出して言った。
楽しい昼休憩時間をSNSに投稿するみたいだ。
「もちろん!」
あたしと彩はすぐにうなづいた。
最近あたしたちの間ではインツタという写真を投稿するSNSが流行っていて、毎日のように様々な写真を撮っている。
「仕方ない! あたし特性のから揚げを別けてあげよう!」
あたしは自分のお弁当箱の中にもう一個残っていたから揚げを彩に差し出した。
「え、いいよ別に。それ、楽しみにしてたんだろ?」
後から来た割にちゃんと話を聞いていたようだ。
一瞬返事に困ったが、そこは笑顔で乗り切る。
「大丈夫大丈夫! ほら、遠慮せずに!」
少し行儀が悪いけれど端で掴んだから揚げをそのまま彩の口に入れた。
「おいしい」
「でしょ? あたし特性の和風タレをからめてあるからね」
両親が定食屋を営んでいるので、料理の腕にはちょっとした自信がある。
仕事が忙しい両親のために、お弁当も自分で作って持ってきているのだ。
「2人とも、写真撮ろうよ!」
不意に心がスマホと自撮り棒をカバンから取り出して言った。
楽しい昼休憩時間をSNSに投稿するみたいだ。
「もちろん!」
あたしと彩はすぐにうなづいた。
最近あたしたちの間ではインツタという写真を投稿するSNSが流行っていて、毎日のように様々な写真を撮っている。