SNSストーカー
「ありがとう! すぐに着替えるから!」


「落ち着いて。ゆっくり着替えていらっしゃい」


お母さんはニコニコと上機嫌で、あたしの部屋を出て行った。


さて、久しぶりの遊園地だ。


どんな服を着て行こう?


一瞬持っている中で一番可愛いワンピースにしようかと考えた。


けれど、これじゃ動きまわることができない。


やっぱりズボンとTシャツくらいの軽い格好がいいかもしれない。


ご飯を沢山食べても大丈夫なようにベルトはゆるめにして……。


いろいろ考えながら支度をしていると、あっという間に8時が過ぎてしまった。


あたしはバッグを掴んで大慌てで階段を駆け下りた。


玄関先にはすでに両親が待ってくれている。


「ちょっと夏美。顔くらい洗いなさい」


慌てて外へ出たあたしにお母さんが声をかける。


そうだった。


着替えただけで顔も洗っていなかった。


「待っててよ!?」


「当たり前じゃない」


あたしはまた慌てて家の中へと書け戻ったのだった。
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