SNSストーカー
長野の祖母に最後に会ったのはお正月のときだった。


あの時祖母も祖父もまだまだ元気で、オモチを沢山食べていたことを思い出す。


そんなおばあちゃんが今危険な状態にあるなんて、想像もできなかった。


少し気分が落ち込んだせいだろうか。


不意に視線を感じて振り返った。


そこには自転車や通行人の姿があるけれど、誰もあたしのことを見ていない。


きっと気のせいだ。


そんなことより、早く帰らなきゃ。


あたしは焦る気持ちを抑えつつ、足早に自宅へと向かったのだった。
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