SNSストーカー
寝癖直しのスプレーを使ってどうにか裕也の髪の毛を綺麗にして、あたしたちはキッチンへ向かった。


とにかく何か食べて、それからだ。


あたしは冷蔵庫から卵とウインナーを取り出した。


ご飯は昨日のうちにタイマーセットをしておいたから、ちゃんと炊けている。


「俺も手伝う」


というので、炊飯器のご飯を混ぜてもらうことにした。


こうして2人でキッチンに立っているとなんだか新婚さんみたいな気分になって、気恥ずかしい。


目玉焼きと炒めたウインナーをそれぞれの更に乗せて、簡単な朝食の完成だ。


「本当に、夏美って料理上手だよな」


ウインナーを一口食べた裕也が目を丸くして言う。


市販のウインナーをごま油で炒めただけだ。


誰にでもできるけれど、ごま油の風味が効いていてとてもおいしく仕上がるのだ。


「おだてたってなにも出ないよ」


あたしは照れ隠しにそう言って、ご飯を口に運んだ。


うん。


炊き加減も完璧だ。


カレーのときは少し硬めに炊くけれど、普段は食べやすいように少し柔らかくなるように水分量を気をつけている。


この柔らかさだと、朝の起き立ての口にちょうどいいのだ。
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