SNSストーカー
「本当だよ。そうだ、3人でなっちゃんの帰りをまとうよ」


「いいけど、それは?」


彩に指摘されて自分の持っている酒の缶に視線を落とした。


まずい。


こんなところで酒を飲もうとしていたことがバレたら、お見舞いが嘘だとバレてしまう。


俺は咄嗟に缶を背中に隠した。


「ジュースだよ。病気のときは、甘いものとかいいかなって思って」


「ふぅん?」


彩はまだ不振そうな表情をしているが、俺は背を向けて歩き出した。


どうにかこの2人を利用できないだろうか。


なっちゃんとあの男が出て来ざるを得なくなるような方法がないか……。
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