綾取る僕ら
買い出し
ゴンさん家に、龍平さんと仁さんと綾香と俺で集まった。
ただただ平和なプライベート飲み会。

適当にゲームしたり漫画読んだりしながら酒をつまむ。

さっきから俺は、綾香の隣を陣取って、ベッドを背もたれにして同じ漫画を読んでいる。

「グロ・・・」

綾香が笑いながら読む。
俺と綾香の間は20cmくらい。

ただ隣で同じことをしてるだけで俺は嬉しい。

ゴンさんと龍平さんと仁さんはゲームしながらゲラゲラ笑ってる。

「ねえねえ、それ今何巻?」

綾香が本を閉じて聞いてきた。

「13巻」

そう答えると、「12巻知らない?」と言って綾香が立ち上がる。

綾香が立ち上がったことに気付いて龍平さんが振り向いてきた。

「ごめん、酒何でもいいから取ってきてー!」

「ええー」と笑いながら綾香が廊下の方に向かう。

「多分もうほとんどないですよ」

綾香はフラフラと冷蔵庫を開けて答える。

「ってか全然ない」

そう部屋の中の俺たちに向かって笑ってきた。

仁さんが立ち上がる。

「なんか俺買ってくるわ」

行動早い、この人。
俺はただ漫画から顔を上げただけだった。

「綾香も行こ」

サラッと仁さんが綾香を誘う。

< 20 / 68 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop