◇君恋◇
「今日はごめんね…」
そう言いながら龍也の寝ているベッドに座り
龍也の顔を眺めた。
「こうやって見ると本当に綺麗な顔。てか睫長い…」
性格には問題あるけど
やっぱり顔はかっこいい…
私はなんとなく龍也の顔に触れた。
ニキビもなくて本当にスベスベ。
「本当にうらやましい…」
できるものなら龍也のようになりたい思わずそう思ってしまった。
私の手は自然に龍也の唇に触れていた。
本当に無意識だったから思わず手を引っ込める。
「本当に私ったら何して…」
そう言って私が立ち上がろうとした時
グイッ
不意に龍也に腕を引っ張られた。
私はそのままベッドに倒れ
龍也の隣に寝る形に。
「龍也?」
「ぅっ…う…ん?」
龍也は目をこすりながらやっと起きた。
夢でも見てたのかな?
「なんで…あれ?」
私の顔が目の前にあることに驚いたのだろうか
少し挙動不審に見えた。