◇君恋◇

それから

あの日以来

私と龍也くんは会話をしていない｡

というか私が龍也くんを避けている｡



だって…

あんなことがあったんだよ？

話せるわけないじゃん！



龍也くんだって気まずいに決まってる｡




私は勝手に決めつけ勝手に避けているだけだった｡



そんなある日



「あの高崎さん？」



放課後私は龍也くんに呼びとめられた｡

さすがに無視をするわけにはいかない…



「な､何？」

「ちょっといいかな？」



そう言って教室から出ていく龍也くん

私も後ろから追いかけた｡









その途中２人に会話はない｡

私は龍也くんの大きな背中をただ見つめていた｡



そして連れてこられたのは



“屋上”