◇君恋◇
ご飯
好きだよ…
これは龍也くん?
誰が言ってるの?
好きだよ…
明…
『明起きなさい!!』
「はい!!」
お母さんの大きな声が頭に響く。
夢か…
てかいつのまに寝たんだ?
「ご飯だから下降りてきなさい。みんな待ってるわよ」
「は~い」
私は制服から部屋着に着替え
階段を駆け下りた。
「明~寝てたのか?」
はやくご飯を食べたそうなお兄ちゃん。
「お兄ちゃんには関係ない…」
「明ちゃん冷た~い(泣)」
「お兄ちゃん!子どもじゃないんだから!」
「だって、明が冷たいんだもん(泣)」
「だってじゃない!!」
「はい(泣)」
そんな兄と妹のやりとを見てか
「2人は相変わらずだな~」
父がお酒を飲みながら笑う。
「あなた、ご飯前に飲みすぎよ!」
「いいじゃないか、久しぶりなんだから」
「だからってね…」
お母さんはそう言うものの
ちゃっかりビールをついでいた。